「よし、ダイエットを始めよう」と思ったとき、最初にぶつかる壁が「何から始めるべきか?」という疑問です。
自己流で始めて挫折したり、思うような結果が出なかったりした経験はありませんか。
本来、ダイエットはただ痩せるだけでなく、健康を維持しながら続けるものです。
しかし間違った方法では、リバウンドやストレスに悩まされてしまいます。
そこで本記事では、これからダイエットを始める人に向けて、事前に押さえておくべき基本の5ポイントと、続けるための4つのコツを紹介します。
正しいスタートを切れば、ダイエットはもっと楽しく、前向きに進められます。
ダイエットを始める前に知っておきたい5つのポイント
ダイエットを始める前に知っておきたいポイントは以下の5つです。
- 基本的に停滞期は訪れる
- 急激な食事制限はリバウンドの元になる
- 運動だけでは痩せにくい
- 我慢しすぎない
- 「継続できるか」が成功の分かれ道になる
それぞれ解説します。
ポイント1.基本的に停滞期は訪れる
ダイエットを始めると、最初の数週間は順調に体重が減っていきます。
しかし、ある時期を境に体重が減らなくなる「停滞期」が必ず訪れることを覚えておきましょう。
停滞期は、身体が急激な変化から自分を守ろうとする防御反応のひとつです。
摂取カロリーが減ると、身体は「飢餓状態かもしれない」と判断し、エネルギー消費を抑えようとします。
つまり、ダイエットしているのに、体重が減らないという事態に陥るわけです。
停滞期を乗り越えるためには、食事内容を見直したり、運動の強度を上げたりすることが効果的です。
停滞期を突破したい人は、以下の記事も合わせてお読みください。
【男性】ダイエットの停滞期を突破する方法6選!トレーナー解説
ポイント2.急激な食事制限はリバウンドの元になる
急激な食事制限は、一時的に体重を減らすことはできても、高確率でリバウンドを引き起こします。
カロリーを極端に制限すると、身体は筋肉を分解してエネルギーを作り出そうとします。
筋肉量が減ると基礎代謝が下がり、痩せにくく太りやすい体質になってしまうのです。
さらに、我慢の限界がきて暴飲暴食に走ってしまう可能性も高まります。
健康的なダイエットのペースは、1ヶ月に体重の5%程度の減量が目安とされています。
60kgの人なら月3kg程度です。これ以上のペースで減量すると、身体に大きな負担がかかり、リバウンドのリスクが高まることを覚えておきましょう。
ポイント3.運動だけでは痩せにくい
運動だけでダイエットを成功させるのは難しいのが現実です。
なぜなら、運動で消費できるカロリーは想像以上に少ないからです。
実際、30分のジョギングで消費できるのはおよそ200〜300kcal程度。
おにぎり1〜2個分に過ぎません。
一方、体脂肪を1kg減らすには約7,200kcalの消費が必要とされています。
この数字を見ると、運動だけで痩せることがどれだけ非効率かがわかります。
ダイエットの基本は「消費カロリー>摂取カロリー」の状態をつくることです。
運動は確かに消費カロリーを増やしますが、食事管理なしでは効果は限定的になります。
また、運動後の達成感から「今日は頑張ったから」と食べ過ぎてしまうケースも少なくありません。
理想的なダイエットは、食事管理を7割、運動を3割の比率で考えることです。
まず食事の見直しから着手し、慣れてきたら運動を追加していくことで、効率的なダイエットに取り組めるでしょう。
ポイント4.我慢しすぎない
ダイエット中だからといって、好きなものを一切食べない、友人との食事を断るなど、極端な我慢は長続きしません。
むしろ、ストレスが溜まって暴飲暴食につながる可能性が高くなります。
おすすめは、週に1回程度は好きなものを食べる「チートデイ」を設けることです。
チートデイとは、好きなものを自由に食べられる日のことです。
厳密には制限や目安がありますが、ご褒美として気にせず食べるのも一つの方法です。
とはいえ、誤ったチートデイは太ってしまう可能性があるので注意が必要です。チートデイで太ってしまうリスクを下げたい人は、合わせて以下の記事もご覧ください。
【トレーナー監修】チートデイが太るだけは嘘!やっていい人の特徴や取り入れ方などを解説
ポイント5.「継続できるか」が成功の分かれ道になる
ダイエットの成功と失敗を分ける最大の要因は「継続」です。
どんなに効果的な方法でも、3日で止めてしまっては意味がありません。
逆に、少しずつでも確実に続けられる方法なら、結果はついてきます。
継続のコツは、最初から高い目標を設定しないことです。
「毎日1時間運動する」よりも「週3回、15分歩く」から始める方が取り組みやすいです。
継続こそが最強のダイエット法であることを忘れずに、無理のない計画を立てることから始めましょう。
ダイエットを成功させる4つのコツ
ダイエットを成功させるコツは以下の4つです。
- 運動と食事のバランスを意識する
- 記録をつけて振り返る
- 体重だけで判断しない
- 無理な制限ではなく、習慣化を目指す
それぞれ解説します。
コツ1.運動と食事のバランスを意識する
ダイエットを始める際、最も重要なのは運動と食事のバランスです。
どちらか一方に偏ると、効果が出にくいだけでなく、体調を崩す原因にもなります。
理想的な割合は、食事管理が7割、運動が3割といわれています。
食事面では、極端なカロリー制限は避けましょう。
基礎代謝を下回る食事量では、体が省エネモードに入ってしまいます。
その結果、少し食べただけで太りやすい体質になってしまうのです。
1日の摂取カロリーは、女性なら1,200〜1,500kcal、男性なら1,500〜1,800kcalが目安です。
運動については、週3回、30分程度から始めるのがおすすめです。
ウォーキングやヨガなど、続けやすい運動を選びましょう。
はじめは食事の見直しから入ることがおすすめです。ダイエット食に慣れてきたら、週2〜3回の軽い運動を追加していきましょう。
急に両方を完璧にこなそうとすると続かないので、段階的に取り入れることが大切です。
コツ2.記録をつけて振り返る
ダイエットを成功させるコツのひとつは、日々の行動を記録して振り返ることです。
食事や運動内容をメモしておくと、自分の頑張りが目に見える形で残ります。
数字やメモが蓄積されることで、「今日はここまでやれた」という実感が得られ、モチベーションの維持にもつながります。
一方で、思うように体重が減らなかった日でも、原因を客観的に見つめ直すきっかけになります。
もしかすると、間食が多かったり、運動量が不足していたりするのかもしれません。
そうした気づきを得るには、記録の習慣が欠かせないのです。
事実をもとに対策を立てることが、長期的なダイエット成功への近道になります。
コツ3.体重だけで判断しない
ダイエットを成功させるには、体重だけで結果を判断しないことが重要です。
なぜなら、体重の変化には水分量や筋肉量の増減も大きく影響するからです。
たとえば、運動を取り入れて筋肉がつくと、見た目は引き締まっているのに体重が増えることもあります。
その一瞬だけを見て挫折してしまうのはもったいないです。
代わりに、ウエストのサイズや鏡に映る体の変化、服のゆとりなど、数値以外の成果にも目を向けましょう。
小さな変化を見逃さないことが、ダイエット成功への確かな一歩になります。
コツ4.無理な制限ではなく習慣化を目指す
短期間で結果を出そうとして、極端な食事制限や無理な運動をしてしまう人は少なくありません。
しかし、ダイエットを成功させるコツは、習慣として自然に続けられる工夫にあります。
たとえば、いきなり糖質を完全にカットするのではなく、ご飯の量を少し減らすところから始めたり、エレベーターの代わりに階段を使うよう意識したりと、無理のない改善から取り組むのが効果的です。
極端な方法は、一時的な減量に成功しても、反動でリバウンドしやすくなります。
むしろ、毎日の生活の中に取り入れられる小さな行動の積み重ねが、確実な変化を生み出します。
無理なく続けられる工夫こそが、ダイエット成功の土台になります。
ダイエットを始めるには今からでも遅くない
ダイエットは、始める前の準備が成否を左右します。
停滞期やリバウンドを前提に考えることは、挫折を防ぐ第一歩です。
急激な食事制限ではなく、まずは無理のない食生活の改善から始めることで、心身への負担を減らせます。
あわせて運動習慣を取り入れれば、脂肪燃焼の効率もアップします。
そして、ダイエットを成功させるには、完璧を目指すより「続けられるかどうか」が何よりも大切です。
本記事で紹介した内容を参考に、今日から一歩ずつ取り組んでみてください。