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カゼインプロテインはダイエットに効果あり?ホエイ・ソイとの違いと選び方を紹介

ダイエット中のプロテイン選びで、カゼインを使うべきか判断に困っている人は少なくありません。

プロテインは種類ごとに特徴があり、吸収速度や使う場面が大きく異なります。

カゼインプロテインはゆっくり吸収され、長い時間アミノ酸を体内に届けられる点が特徴です。

この性質は、空腹を感じやすい人や、睡眠中の筋肉量を維持したい人に向いています。

一方で、ホエイほど素早く吸収されないため、運動直後の利用には適していません

また、味のクセや溶けにくさなど、カゼインならではの注意点もあります。

本記事では、カゼインプロテインとホエイ・ソイとの違いを整理し、ダイエットで活用するための基本を分かりやすく紹介します。

本記事を読み終えた頃には、カゼインプロテインが自分に合うかどうか判断できるようになっていますよ。

この記事でわかること

  • カゼインプロテインの特徴
  • ダイエット中にカゼインプロテインを飲むメリット
  • ダイエット中にカゼインプロテインを飲むデメリット
  • ダイエット中に適したカゼインプロテインの選び方
  • カゼインプロテインを飲む際の注意点

カゼインプロテインとは「ゆっくり吸収されるタンパク質」のこと

カゼインプロテインとは「ゆっくり吸収されるタンパク質」のことをイメージできる画像

カゼインプロテインは、牛乳に含まれるタンパク質の約80%を占める成分です。

最大の特徴は、体内でゆっくりと吸収される点にあります。

胃の中で固まりやすい性質があるため、消化・吸収に7〜8時間かかるのが一般的です。

この「ゆっくり吸収」という特性が、ダイエット中の人にとって大きなメリットになります。

長時間にわたって体にタンパク質を供給し続けるため、空腹感を抑える効果が期待できるからです。

とくに就寝前に摂取すると、睡眠中の筋分解(筋肉が減る)を防ぐ働きもあります。

ほかにも、プロテインにはホエイとソイの2種類があります。

ダイエットの目的に応じて、カゼインプロテイン以外の選択肢と比較することも大切です。

以下では、カゼインプロテインとホエイ・ソイの違いを紹介します。

ホエイプロテインとの違いは吸収速度

カゼインプロテインとホエイプロテインの最も大きな違いは、吸収速度にあります。

ホエイプロテインは摂取後1〜2時間で吸収されるのに対し、カゼインプロテインは7〜8時間かけてゆっくり吸収されます。

この違いが、それぞれの使い方を決定づける重要なポイントになるのです。

カゼインプロテインの遅い吸収速度は、満腹感を長く保つうえで有利に働きます。

一方、ホエイプロテインは運動直後の栄養補給に適しています。

目的に応じて使い分けることで、より効果的なダイエットが可能になるでしょう。

ダイエット中のホエイプロテインの活用法について詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてください。

ホエイプロテインがダイエットに効果的な3つの理由!ソイプロテインとの違いも解説

ソイプロテインとの違いは原料

カゼインプロテインが牛乳由来なのに対し、ソイプロテインは大豆から作られる植物性タンパク質です。

ソイプロテインは脂質が少なく、植物性ならではの軽い飲み口が特徴で、カロリーを抑えたい人にも向いています。

カゼインプロテインは動物性タンパク質なので、必須アミノ酸を十分に含んでいる点が強みです。

ダイエット中にカゼインプロテインを飲む3つのメリット

ダイエット中にカゼインプロテインを飲む3つのメリットをイメージできる画像

ダイエット中にカゼインプロテインを飲むメリットは以下の3つです。

  • ゆっくり吸収されるから満腹感が長続きする
  • 就寝中の筋肉分解を防ぎやすい
  • 置き換えで摂取カロリーを抑えられる

メリットをそれぞれ見ていきましょう。

メリット1.ゆっくり吸収されるから満腹感が長続きする

カゼインプロテインの最大の特徴である「ゆっくり吸収」は、ダイエット成功のカギです。

ダイエット中は小さな空腹が積み重なることで間食に手が伸びやすくなります

そこで、カゼインプロテインを朝食や昼食の補助として取り入れることで、次の食事までのつなぎとして活用できます。

無理なくカロリー調整がしやすくなるため、カゼインプロテインを活用することで、これまで以上にダイエットが続けやすくなるでしょう。

メリット2.就寝中の筋肉分解を防ぎやすい

睡眠中は長時間の絶食状態になるため、体は筋肉を分解してエネルギーを作ろうとします。

筋肉量が減ると基礎代謝も下がり、痩せにくい体になってしまうのです。

カゼインプロテインを就寝前に摂取すると、睡眠中も持続的にアミノ酸を供給できるため、この筋肉分解を最小限に抑えられます。

カゼインプロテインで筋肉を守ることは、効率的なダイエットを続けるために欠かせない要素といえるでしょう。

メリット3.置き換えで摂取カロリーを抑えられる

カゼインプロテインは1食あたり約100〜150kcalと低カロリーながら、満足感を得やすいです。

朝食や夕食の一部をカゼインプロテインに置き換えることで、摂取カロリーを大幅に削減できるのです。

たとえば、500kcalの食事を150kcalのカゼインプロテインに置き換えれば、350kcalものカロリーカットができます。

無理のない範囲で置き換えを実践すれば、カゼインプロテインを活用したダイエット効果を着実に高められるでしょう。

ダイエット中にカゼインプロテインを飲む3つのデメリット

ダイエット中にカゼインプロテインを飲む3つのデメリットをイメージできる画像

ダイエット中にカゼインプロテインを飲むデメリットは以下の3つです。

  • 味にクセがある
  • 溶けにくくダマになりやすい
  • 吸収が遅いため運動直後の摂取には不向き

カゼインプロテインはダイエットに効果的な面が多い一方で、いくつかのデメリットも存在します。

短所を事前に理解しておけば、自分に合った活用方法を見つけやすくなります。

デメリット1.味にクセがある

カゼインプロテインは、ホエイプロテインと比べて独特の風味があり、苦手と感じる人も多いです。

乳製品特有のコクが強く、後味に残りやすいという特徴があります。

この味のクセが原因で、ダイエット中の継続が難しくなることもあるのです。

とはいえ、最近では各メーカーが味の改良に力を入れており、チョコレートやバニラなど飲みやすいフレーバーも増えています。

また、フルーツジュースや豆乳で割ることで、味を調整することも可能です。

ちなみに、筆者はノンフレーバーのカゼインプロテインを飲んだことがありますが、後味が合わなかったので飲むのをやめました。

プロテインは継続して飲むことが大切なので、合わないと感じたら、そもそもカゼインプロテインを摂取しないという手段もひとつです。

デメリット2.溶けにくくダマになりやすい

カゼインプロテインは水や牛乳に溶けにくく、ダマになりやすいという特性があります。

シェイカーで振っても完全に溶けきらず、粉っぽさが残ることがあるのです。

溶けやすくするコツとしては、最初に少量の水で練ってから液体を追加する方法があります。

また、ブレンダーを使用すれば、なめらかな仕上がりになります。

ダイエット中のモチベーション維持のためにも、飲みやすい方法を工夫することが重要です。

デメリット3.吸収が遅いため運動直後の摂取には不向き

カゼインプロテインは運動直後の栄養補給には適していません。

運動直後は筋肉の回復のために素早い栄養補給が必要ですが、カゼインプロテインでは間に合わないのです。

運動後にはホエイプロテインを選ぶのが基本です。

カゼインプロテインは就寝前や食間など、別のタイミングで活用しましょう。

ダイエット中のカゼインプロテインの選び方

ダイエット中のカゼインプロテインの選び方をイメージできる画像

ダイエット中のカゼインプロテインの選び方は以下のとおりです。

  • 続けやすい味と価格で選ぶ
  • 成分表をチェックして余分な糖質・脂質を避ける
  • ソイやホエイとの併用も視野に入れて選ぶ

市場には多くの商品があり、それぞれ特徴が異なります。

価格や味、成分などを総合的に判断して、無理なく続けられる商品を選ぶことが大切です。

選び方1.続けやすい味と価格で選ぶ

カゼインプロテインでダイエットを成功させるには、何より継続が大切です。

味が苦手だったり価格が高すぎたりすれば続けられません。

まずは小容量パックで複数の味を試し、自分の好みに合うものを探してみましょう。

価格については、1食あたりのコストを計算して比較することをおすすめします。

目安として、1食あたり100円を切っている製品は比較的リーズナブルです。

無理なく続けられる味と価格を選ぶことで、ダイエットの成功率は高まります。

選び方2.成分表をチェックして余分な糖質・脂質を避ける

ダイエット中は、カゼインプロテインの成分表を必ずチェックしましょう。

商品によっては、飲みやすさを重視して糖質や脂質が多く含まれているものがあります。

1食あたりの糖質は5g以下、脂質は3g以下を目安に選ぶとよいでしょう。

タンパク質含有率も重要な指標のひとつです。

理想的なのは、タンパク質含有率が80%以上の商品です。

カゼインプロテインでカロリーオーバーしては、ダイエットの意味がなくなってしまいます。

選び方3.ソイやホエイとの併用も視野に入れて選ぶ

カゼインプロテインだけにこだわらず、ほかのプロテインとの併用を考えるのもありです。

たとえば、運動後はホエイプロテイン、就寝前はカゼインプロテインという使い分けなどです。

それぞれの特性を活かすことで、プロテインによるダイエット効果を最大化できます。

ソイプロテインとの併用も、女性におすすめの方法です。

植物性と動物性のタンパク質をバランスよく摂取できるため、栄養面でも優れています。

最初から複数のプロテインを購入する必要はありませんが、ダイエットの進み具合に応じて組み合わせを検討してみましょう。

ダイエット中にカゼインプロテインを飲む際の注意点

ダイエット中にカゼインプロテインを飲む際の注意点をイメージできる画像

ダイエット中にカゼインプロテインを飲む際の注意点は以下の3つです。

  • 食事代わりにしすぎると栄養バランスが崩れる
  • 飲みすぎるとカロリーオーバーになる可能性がある
  • 乳糖不耐症の人はお腹を下す可能性がある

カゼインプロテインを取り入れる前に、ダイエット中だからこそ知っておきたい注意点がいくつか存在します。

これらを理解せずに始めると、体調不良や思わぬトラブルを招く可能性があるのです。

ここでは、ダイエット中の人がとくに気をつけるべき3つの注意点について詳しく説明していきます。

注意点1.食事代わりにしすぎると栄養バランスが崩れる

カゼインプロテインは優れたタンパク源ですが、それだけで必要な栄養素をすべて補うことはできません。

ビタミンやミネラル、食物繊維など、通常の食事から摂取すべき栄養素が不足してしまいます。

極端な置き換えダイエットは、体調不良や肌荒れ、便秘などの原因になることもあります。

理想的なのは、1日1食程度の置き換えに留めることです。

朝食か夕食の一部として取り入れ、ほかの食事では野菜や果物、穀物をバランスよく摂取しましょう。

カゼインプロテインはダイエットの補助と考え、食事全体の栄養バランスを意識することが大切です。

ダイエット中の栄養バランスについて詳しく知りたい人は、以下の記事を合わせて参考にしてください。

ダイエット中に意識したい栄養バランスの基本!朝・昼・晩の食事メニューも紹介

注意点2.飲みすぎるとカロリーオーバーになる可能性がある

カゼインプロテイン自体は低カロリーですが、飲みすぎれば当然カロリーオーバーになります。

1食分で約100〜150kcalですから、1日3回飲めば450kcal近くになってしまうのです。

これは茶碗2杯分のご飯に相当するカロリーで、ダイエット中には無視できない数字といえます。

まずは、1日1杯で様子を見つつ、ダイエットの進捗に合わせてプロテインの摂取量を調整すると良いでしょう。

注意点3.乳糖不耐症の人はお腹を下す可能性がある

カゼインプロテインは牛乳由来のため、乳糖が含まれています。

乳糖不耐症の人が摂取すると、腹痛や下痢などの症状が現れることがあります。

乳糖不耐症とは、乳糖を分解する酵素が不足している体質のことです。

牛乳を飲んでお腹がゆるくなる経験がある人は、注意が必要です。

最初は少量から始めて、体調を見ながら量を調整しましょう。

症状が改善しない場合は、乳糖を除去した製品やソイプロテインへの切り替えを検討することも大切です。

カゼインプロテインを上手に取り入れてリバウンドしにくいダイエットを目指そう

カゼインプロテインを上手に取り入れてリバウンドしにくいダイエットを目指そうをイメージできる画像

カゼインプロテインは、ゆっくり吸収されるという特徴によって、ダイエット中の空腹対策や筋肉維持に役立つことが分かりました。

長時間に渡ってアミノ酸を供給できるため、食間の空腹を抑えたい場面や、睡眠中の筋肉分解を避けたい場面で力を発揮します。

就寝前の栄養補給として活用できる点は、ホエイやソイにはない強みです。

一方で、味のクセや溶けにくさといったデメリットも目立つため、万人向けとはいえません。

吸収が遅い性質上、運動直後に向かないなどの注意点もあります。

カゼインプロテインは無理に飲むものではありませんが、場面を選んで活用すれば、ダイエットサポートとして十分に機能してくれます。

カゼインプロテインが気になる人は、まずは小袋から始めて様子を見てみてはいかがでしょうか。

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