「野菜から食べれば太りにくい」といわれるベジファースト。
ベジファーストを実践しているのに体重が減らない、むしろ太ってしまった気がすると感じていませんか。
効果なしと感じるのには、実は明確な理由があります。
野菜なら何でも良いと思って糖質の多い野菜を食べたり、主食の量が増えたりしては意味が薄れます。
血糖値のコントロールには順番だけでなく、食べる内容や噛む回数、生活習慣の見直しも欠かせないポイントです。
本記事では、ベジファーストが「効果なし」と言われる理由を徹底解説しつつ、正しいやり方とおすすめ野菜、効果を高める生活習慣まで具体的に紹介しています。
Contents
ベジファーストが効果なしといわれる3つの理由
ベジファーストが効果なしといわれる理由は以下の3つです。
- ベジファーストだけでは根本的なダイエットにならない
- 太る野菜もある
- 主食を食べすぎると意味が薄れる
ベジファーストは血糖値の上昇を緩やかにする食事法として注目されていますが、効果なしという声も少なくありません。
正しい知識を持たずに取り組むと、かえって太ってしまうこともあります。
効果なしといわれる理由を理解することで、ベジファーストを正しく活用できるようになるでしょう。
ベジファーストが効果なしといわれる理由1.ベジファーストだけでは根本的なダイエットにならない
ベジファーストは食べる順番を変えるだけの方法なので、摂取カロリーが消費カロリーを上回っていれば効果なしになります。
野菜から食べても、その後の食事量が多ければ太ってしまうのです。
ダイエットの基本は、消費カロリーが摂取カロリーを上回ることであり、食べる順番だけで解決できるものではありません。
運動不足や間食の習慣がある人は、まずそちらを改善する必要があるでしょう。
ダイエットのためには、ベジファーストと併せて、適度な運動と食事管理を行うことが大切です。
ベジファーストが効果なしといわれる理由2.太る野菜もある
ベジファーストといっても、すべての野菜が健康的なダイエットに適しているわけではありません。
じゃがいもやさつまいも、かぼちゃなどの糖質が多い野菜から食べると、効果なしどころか逆効果になることがあります。
これらの野菜は血糖値を上げやすく、ベジファーストの本来の目的に反してしまうのです。
とうもろこしや人参も糖質が比較的多いため、食べ過ぎには注意が必要。
ベジファーストで効果を得るには、葉物野菜やきのこ類など、食物繊維が豊富で糖質の少ない野菜を選ぶことが重要です。
ドレッシングの使い過ぎも、カロリーオーバーの原因になります。
野菜なら何でも良いという誤解が、効果なしという結果を招いていることもあります。
ベジファーストが効果なしといわれる理由3.主食を食べすぎると意味が薄れる
野菜を先に食べても、その後にごはんやパンを大量に食べれば、ベジファーストの効果は薄れてしまいます。
野菜には、血糖値の上昇を緩やかにする効果があるとされていますが、糖質の総量が多ければ結局は太ってしまうのです。
また、早食いの習慣がある人は、野菜を食べ終わってすぐに主食を食べ始めるため、血糖値への影響も限定的になります。
ベジファーストの効果を最大限に引き出すには、食事全体のバランスと量を意識することが不可欠です。
そもそもベジファーストとは?
ベジファーストとは、食事の際に野菜から食べ始める食事法のことです。
野菜に含まれる食物繊維が、その後に摂取する糖質の吸収を緩やかにする働きがあるとされているのです。
食べる順番を変えるだけという手軽さから、多くの人が実践しているダイエット向けの食事法でもあります。
以下のポイントもおさえておくことで、よりベジファーストへの理解が深まります。
- 「野菜から食べ始める食事法」のこと
- 血糖値の上昇をおさえて脂肪の蓄積を防ぐ
- 咀嚼回数が増えて少量でも満腹感が得やすくなる
それぞれ見ていきましょう。
「野菜から食べ始める食事法」のこと
ベジファーストは、文字通り「ベジタブル(野菜)」を「ファースト(最初)」に食べる食事法を指します。
サラダや野菜スティック、野菜の煮物など、調理法は問いません。
大切なのは、主食や主菜よりも先に野菜を胃に入れることです。
この順番を守ることで、血糖値の上昇が緩やかになるとされています。
野菜のあとは、タンパク質→炭水化物という順番が基本です。
血糖値の上昇をおさえて脂肪の蓄積を防ぐ
ベジファーストの最大のメリットは、血糖値の上昇を緩やかにできることです。
血糖値が急上昇すると、インスリンというホルモンが大量に分泌されます。
インスリンは血糖値の上昇をおさえる役割を果たしてくれますが、使いきれずに余ったエネルギー(ブドウ糖)を脂肪として蓄える働きもあります。
野菜を先に食べることで、食物繊維が糖の吸収を緩やかにし、血糖値の上昇カーブをなだらかにするのです。
この結果、インスリンの分泌も適正量におさえられ、脂肪の蓄積を防ぎやすくなります。
以上のことから、継続的にベジファーストを実践することで、太りにくい体質づくりにもつながるでしょう。
咀嚼回数が増えて少量でも満腹感が得やすくなる
野菜は食物繊維が豊富で歯ごたえがあるため、自然と咀嚼回数が増えます。
よく噛むことで満腹中枢が刺激され、少ない食事量でも満足感を得られるようになるのです。
満腹中枢が満腹感を感じるまでには、食事開始から約20分かかるといわれています。
野菜をゆっくり噛んで食べることで、この時間を有効に使えるようになります。
生野菜や歯ごたえのある温野菜を選ぶと、さらに咀嚼回数を増やせます。
結果的に、主食や主菜の量が自然に減り、総摂取カロリーの削減につながるのです。
効果なしと感じる前に見直したいベジファーストの正しいやり方
ベジファーストをやる際、以下のポイントに注目しましょう。
- 副菜→主菜→主食の順番で食べる
- 一口30回以上噛む
ベジファーストを実践しているのに効果なしと感じる人は、やり方が間違っている可能性があります。
ここでは、ベジファーストの効果を引き出すための正しいやり方を詳しく解説していきます。
やり方1.副菜→主菜→主食の順番で食べる
ベジファーストの正しい順番は、副菜(野菜)→主菜(タンパク質)→主食(炭水化物)です。
この順番を守ることで、血糖値の上昇をおさえやすくなります。
最初に食べる副菜は、5分以上かけてゆっくり食べることがポイントです。
野菜を食べ終わってから、肉や魚などの主菜に移りましょう。
最後に主食を食べることで、すでにある程度お腹が満たされているため、ごはんやパンの量を自然に減らせるのです。
この順番を毎食続けることで、効果なしだったベジファーストも、ゆっくりと成果が出てくるでしょう。
やり方2.一口30回以上噛む
ベジファーストの効果を高めるには、一口につき30回以上噛むことが重要です。
しっかり噛むことで満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぎやすくなります。
30回噛むのが難しい場合は、20回から始めて徐々に増やしていくとよいでしょう。
噛む回数を数えるのが面倒な人は、野菜がペースト状になるまで噛むことを意識することで、自然と咀嚼回数を増やせます。
早食いの習慣がある人ほど、この方法を実践することで大きな変化を感じられるはずです。
よく噛むことは、ベジファーストの効果なしを解消する重要なポイントになります。
ベジファーストで効果が出やすくなる野菜
ベジファーストの効果を実感しやすくなる野菜は以下の3つです。
- キャベツ
- ブロッコリー
- もやし
スーパーで手軽に購入でき、調理も簡単な野菜を中心に選ぶと、ベジファーストが続けやすくなります。
ここでは、とくに効果が期待できる3つの野菜をご紹介していきます。
1.キャベツ
キャベツは食物繊維が豊富で、ベジファーストに最適な野菜のひとつです。
生のキャベツは歯ごたえがあり、自然と咀嚼回数が増えるため、満腹感を得やすくなります。
千切りにしてサラダにすれば、ドレッシングなしでも美味しく食べられるでしょう。
キャベツに含まれるビタミンUは、胃の粘膜を保護する働きがあり、朝の空腹時にも優しい野菜です。
また、キャベツは水分が多く低カロリーなので、たくさん食べても太る心配がありません。
効果なしだったベジファーストも、キャベツを中心にすることで変化が現れやすくなるでしょう。
2.ブロッコリー
ブロッコリーは栄養価が高く、ベジファーストの効果を高める野菜として注目されています。
食物繊維だけでなく、ビタミンCやカルシウムも豊富に含まれているのが特徴です。
茹でたブロッコリーは適度な硬さがあり、よく噛んで食べる必要があるため、満腹中枢を刺激しやすくなります。
冷凍ブロッコリーも栄養価はほとんど変わらないので、忙しい朝でも手軽に取り入れられるでしょう。
ベジファーストで効果なしと感じていた人も、ブロッコリーを活用することで違いを実感できるはずです。
3.もやし
もやしは安価で手に入りやすく、ベジファーストを続けやすい野菜です。
シャキシャキとした食感があり、噛む回数が自然と増えるため、少量でも満腹感を得られます。
もやしは水分が多く、100gあたり約11kcalと超低カロリーなので、たっぷり食べても罪悪感がありません(※1)。
食物繊維のほか、ビタミンCやアスパラギン酸も含まれており、疲労回復にも役立ちます。
さっと茹でるだけで食べられる手軽さも、忙しい朝には嬉しいポイントです。
ベジファーストを効果なしにしない生活習慣のポイント3選
ベジファーストを効果なしにしないためのポイントは以下の3つです。
- 間食や夜食を控える
- 睡眠の質を高める
- 適度な運動を取り入れる
ベジファーストを実践しても効果なしになるケースの多くは、食事内容だけでなく生活習慣に原因が潜んでいます。
そのため、ベジファーストと並行して生活全体を見直すことが成功のカギとなります。
ポイント1.間食や夜食を控える
せっかくベジファーストを続けていても、お菓子やスナック菓子を食べれば効果なしになってしまうのです。
とくに夜遅い時間の食事は、脂肪として蓄積されやすく、ベジファーストの努力を無駄にしてしまいます。
間食がやめられない人は、野菜スティックやナッツ類など、血糖値が上がりにくいものに置き換えましょう。
空腹感を我慢できないときは、温かいお茶や水を飲んで気を紛らわせる方法も効果的です。
間食と夜食を控えることで、ベジファーストの効果が現れやすくなります。
ポイント2.睡眠の質を高める
睡眠不足は、食欲を増進させるホルモンの分泌を促し、ベジファーストの効果を弱めてしまいます。
睡眠時間が短いと、満腹ホルモンのレプチンが減少し、空腹ホルモンのグレリンが増加するのです。
レプチンとグレリンは、食欲をコントロールするホルモンのことです。
厚生労働省によると、理想的な睡眠時間は最低でも6時間とされています(※2)。
この時間を確保することでホルモンバランスが整い、食欲が安定しやすくなるでしょう。
また、寝る前のスマートフォンやテレビは睡眠の質を下げるため、就寝1時間前には控えることがおすすめです。
ポイント3.適度な運動を取り入れる
ベジファーストと運動を組み合わせることで、効果なしだった人も結果が出やすくなります。
運動によって筋肉量が増えると、基礎代謝が上がり、痩せやすい体質になるのです。
激しい運動は必要なく、1日30分のウォーキングや軽いストレッチから始めてみましょう。
朝食前の軽い運動は、脂肪燃焼効果が高いといわれています。
階段を使う、ひと駅分歩くなど、日常生活に運動を取り入れる工夫も大切です。
継続的な運動習慣は、ベジファーストの効果を倍増させる最強の組み合わせといえるでしょう。
「効果なし」で終わらせない!ベジファーストを活かすコツまとめ
「野菜から食べる」だけでは痩せない、それがベジファーストの落とし穴です。
野菜の種類を間違えたり、主食を食べすぎたりすれば、むしろ逆効果になるケースもあります。
食事は副菜→主菜→主食の順番を守ることや一口30回以上噛むこと、そして間食や睡眠、運動などの生活習慣もあわせて整えることが、成功のカギです。
また、キャベツやブロッコリー、もやしといった低カロリーかつ満腹感が得やすい野菜を選ぶことで、より効果を感じやすくなります。
ベジファーストはあくまで補助的なダイエット法であり、全体の食事バランスと日々の習慣を見直すことで、ようやくその真価を発揮するのです。
内容の正確性を保つため、以下の信頼できる情報源をもとに記事を作成しています。