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ダイエット中の食物繊維の目安は男性「21g以上」女性「18g以上」|簡単レシピも紹介

「ダイエット中なのに空腹を我慢できない」「体重が思うように減らない」と悩んだことはありませんか。

そんな悩みを持つ人に注目してほしいのが、食物繊維の摂取量です。

食物繊維をしっかりと摂ることで、血糖値の安定や便通改善、ドカ食いの予防といった効果的なダイエットが期待できます。

ところが、現代の食生活では食物繊維の摂取量が不足しがちです。

本記事では、ダイエット中の食物繊維量の目安やおすすめの食べ物、無理なく続けられるダイエットレシピまで紹介します。

日々の食事に食物繊維を取り入れ、健康的にダイエットしたい人はぜひ参考にしてください。

ダイエット中の食物繊維量は男性「21g以上」女性「18g以上」が目安

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厚生労働省が推奨する1日の食物繊維量は、男性で21g以上、女性で18g以上です(※1)。

この量を摂取することで、便通改善や満腹感の持続など、肥満の予防につながる効果も期待できます

食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、どちらもバランスよく摂ることが大切です。

水溶性食物繊維は糖の吸収を緩やかにし、不溶性食物繊維は便のかさを増やして大腸を刺激し、排便を促す働きがあります。

現代人の食生活では、食物繊維が平均的に14g程度しか摂取できていないといわれており、意識的に増やす必要があるのです。

野菜や果物、海藻類、きのこ類を積極的に取り入れることで、目標量に近づけるはずです。

ダイエット中に無理なく食物繊維を摂取する3つの方法

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ダイエット中に無理なく、必要な食物繊維量を摂取する方法は以下の3つです。

  • 白米を玄米に変える
  • 食物繊維を毎食取り入れる
  • サプリメントを活用する

ダイエット中の食物繊維量を増やすには、日常の食事に少しずつ工夫を加えることが重要です。

これらの方法を組み合わせることで、無理なく目標量の食物繊維を摂取できます。

方法1.白米を玄米に変える

主食を白米から玄米に変えるだけで、食物繊維の摂取量を簡単に増やせます。

茶碗1杯(150g)あたり、白米の食物繊維は0.5g程度ですが、玄米なら2.1gも含まれています(※2)。

1日3食を玄米にすれば、それだけで約5gの食物繊維を追加で摂取できる計算になるのです。

玄米には食物繊維だけでなく、ビタミンB群やミネラルも豊富に含まれています。

これらの栄養素は、ダイエット中の代謝をサポートしてくれる大切な成分です。

玄米が苦手な人は、白米と玄米を半分ずつ混ぜる「五分づき米」から始めてみるのもおすすめです。

慣れてきたら徐々に玄米の割合を増やしていけば、無理なく切り替えられるでしょう。

方法2.食物繊維を毎食取り入れる

ダイエット中の食物繊維の目安量を摂るには、毎食、食物繊維を含む食材を取り入れることが大切です。

朝食にはサラダやフルーツ、昼食には野菜スープ、夕食には海藻サラダやきのこ料理など、各食事で意識的に追加しましょう。

一度にたくさん摂るのではなく、3食に分けることで、体への負担も少なくなります

とくに野菜は、カロリーが低いうえ食物繊維が豊富なため、ダイエット中には積極的に摂りたい食材です。

生野菜だけでなく、温野菜や炒め物にすることで、かさが減って量を摂りやすくなりますよ。

方法3.サプリメントを活用する

食事だけで目標の食物繊維量を摂るのが難しい場合は、サプリメントを活用するのもひとつの方法です。

「難消化性デキストリン」や「イヌリン」などの食物繊維サプリメントは、飲み物に混ぜるだけで手軽に摂取できます。

無味無臭のものを選べば、コーヒーやお茶、スープなどに入れても味を損なうことはないでしょう。

サプリメントはあくまで補助的な役割として考えることが重要です。

食事から摂る食物繊維には、ビタミンやミネラルなどほかの栄養素も含まれているため、サプリメントだけに頼るのは避けましょう。

食物繊維が痩せるといわれている3つの理由

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食物繊維が痩せるといわれている理由は主に以下の3つです。

  • 血糖値の上昇をおさえて脂肪がつきづらくなる
  • 満腹感を得やすくドカ食いを防げる
  • お通じが良くなり体重が停滞しづらい

これから紹介する理由をおさえておくことで、なぜ食物繊維がダイエットに欠かせないのかがわかるはずです。

理由1.血糖値の上昇をおさえて脂肪がつきづらくなる

食物繊維には、食後の血糖値の急激な上昇をおさえる働きがあるとされています。

血糖値が急上昇すると、インスリンというホルモンが大量にされ、余った糖を脂肪として蓄えてしまいます

食物繊維を摂取して血糖値の上昇がおさえられると、インスリンの分泌量も下がるのです。

つまり、摂取カロリーが同じ場合でも、食物繊維を摂取したケースのほうが太りづらいということです。

食物繊維の働きを生かすためには、ごはんやパンを食べる前に、食物繊維の多い食品から箸をつけるのがおすすめ。

いわゆる「ベジファースト」を意識するだけでも、食物繊維の働きは引き出しやすくなるでしょう。

ベジファーストを取り入れてダイエットの成功確率を高めたい人は、以下の記事も参考にしてみてください

効果なしの声も!?ベジファーストが「野菜から食べるだけ」では通用しない理由

理由2.満腹感を得やすくドカ食いを防げる

食物繊維は胃の中で水分を吸収して膨らむため、少ない量でも満腹感を得やすくなります。

不溶性食物繊維は、とくにかさが増えやすく、胃に滞留する時間も長いのが特徴です。

この性質により、間食や食べ過ぎを自然と防げるようになります。

また、食物繊維が豊富な食品は、よく噛む必要があるものが多いため、早食いも防げます

ゆっくり食べることで、満腹中枢が刺激されるまでの時間を稼げるのです。

満腹中枢とは、脳にある満腹感を司る部位であり、食事を始めてから約20分後に働くとされています。

ダイエット中に食物繊維の量を増やすことで、自然と食事のペースが落ち着き、適量で満足できる体になっていくでしょう。

理由3.お通じが良くなり体重が停滞しづらい

食物繊維は腸内環境を整えて、お通じを良くする働きがあります。

不溶性食物繊維が便のかさを増やし、腸壁を刺激して排便を促してくれるのです。

ダイエット中は食事量が減って便秘になりやすいため、意識的に食物繊維の量を増やすことが大切です。

毎日スッキリできれば、体重の停滞期も乗り越えやすくなるでしょう。

ダイエット中におすすめ!低糖質で食物繊維が多い食べ物5選

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ダイエット中におすすめの、低糖質で食物繊維が多い食べ物は次のとおりです。

  • アボカド
  • ブロッコリー
  • しいたけ
  • 納豆
  • わかめ

これらは、どれもスーパーで購入できて、さまざまな料理に使える優秀な食材ばかりです。

食べ物ごとの特徴をおさえて、毎日の食事にバランスよく組み込んでいきましょう。

食物繊維が多い食べ物1.アボカド

アボカドは「森のバター」と呼ばれるほど栄養価が高く、食物繊維も豊富に含まれています。

1個(可食部約140g)あたり約7.8gもの食物繊維が含まれており、1日の目標量の約3分の1を摂取できます(※2)。

糖質は低く、良質な脂質が含まれているため、ダイエット中でも満足感を得やすい食材です。

サラダに加えたり、トーストにのせたり、スムージーに入れたりと、バリエーションも豊富です。

ただし、カロリーは1個あたり約246kcalと高めなので、1日半分程度を目安に摂取すると良いでしょう。

食物繊維だけでなく、ビタミンEやカリウムも豊富なため、美容と健康の両面からダイエットをサポートしてくれます。

食物繊維が多い食べ物2.ブロッコリー

ブロッコリーは低カロリーで食物繊維が多く、ダイエット中の強い味方となる野菜です。

100gあたりの食物繊維量は約5.1g、カロリーは約37kcalとヘルシーです(※2)。

茹でても栄養価があまり落ちないため、調理しやすく、毎日の食事に取り入れやすい食材といえるでしょう。

ブロッコリーには、ビタミンCやビタミンK、葉酸なども豊富に含まれています。

茹でてサラダにしたり、炒め物に加えたり、スープの具材にしたりと、さまざまな料理に使えるのも魅力です。

茎の部分にも食物繊維がたくさん含まれているので、捨てずに薄切りにして一緒に食べることをおすすめします。

冷凍ブロッコリーも栄養価はほとんど変わらないため、常備しておくと便利です。

食物繊維が多い食べ物3.しいたけ

しいたけは、きのこ類の中でもとくに食物繊維が豊富で、100gあたり約6.7gも含まれています。カロリーは約40kcalと低く、ダイエット中は積極的に摂りたい食材です(※2)。

水溶性と不溶性の食物繊維がバランスよく含まれているのも、しいたけの優れた点といえるでしょう。

焼いたり、煮たり、炒めたりと調理法を選ばないため、飽きずに続けられます。

干ししいたけなら、うま味成分も増えて、だしに使えるため料理の幅が広がります。

毎日の食事に少しずつ加えることで、食物繊維の量を確実に増やせます。

食物繊維が多い食べ物4.納豆

納豆は1パック(約50g)あたり約3.4gの食物繊維を含んでいます(※2)。

植物性たんぱく質も豊富なため、ダイエット中の栄養バランスを整えるのに役立ちます。

水溶性食物繊維が多く、血糖値の上昇を緩やかにする働きも期待できるでしょう。

さらに納豆には、ナットウキナーゼという血液をサラサラにする酵素も含まれています。

朝食に食べれば、1日のスタートから食物繊維をしっかり摂取できます。

ネギやオクラ、めかぶなどと混ぜれば、無理なく食物繊維の量を増やせるでしょう。

手軽に食べられて、価格も安いため、毎日続けやすいのも納豆のメリットです。

食物繊維が多い食べ物5.わかめ

わかめは海藻類の代表格で、水溶性食物繊維が豊富に含まれています。

乾燥わかめ10gを水で戻すと約60gになり、約2.4gの食物繊維を摂取できます(※2)。

糖質はほぼゼロに近く、カロリーも低いため、ダイエット中は量を気にせず食べられる食材です。

味噌汁やサラダ、酢の物など、様々な料理に使えるのも便利です。

乾燥わかめなら長期保存もできるため、常備しておけばいつでも食物繊維を追加できます。

食事のかさ増しにも使えるため、満腹感を得ながらカロリーをおさえたい人におすすめの食材です。

食物繊維を活かしたダイエットレシピ3選

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今回紹介するレシピは、どれも手軽に作れて、ダイエット中でも満足感を得られるものばかりです。

食材の量を調整すれば、自分好みの味付けにアレンジすることも可能です。

毎日の食事に取り入れやすいレシピを選んだので、無理なく続けられます。

きのことこんにゃくの満腹スープ

食物繊維が豊富なきのことこんにゃくを組み合わせた、ダイエット中でもお腹いっぱい食べられるスープです。

こんにゃくは低カロリーで腹持ちが良く、きのこ類は旨味成分が多いため、薄味でも美味しく仕上がります

温かいスープは体を内側から温めて、代謝を上げる働きも期待できるでしょう。

材料(1人分)

  • しめじ 50g
  • えのき 30g
  • 糸こんにゃく 100g
  • 鶏ガラスープの素 小さじ1
  • 水 300ml
  • しょうゆ 小さじ1/2
  • 塩こしょう 少々
  • ごま油 小さじ1/2

作り方

  • 糸こんにゃくは水洗いして、食べやすい長さに切る
  • しめじは石づきを取って小房に分け、えのきは根元を切り落として半分に切る
  • 鍋に水と鶏ガラスープの素を入れて火にかける
  • 沸騰したらこんにゃくときのこを入れて3分ほど煮る
  • しょうゆ、塩こしょうで味を整え、最後にごま油を垂らして完成

作り置きもできるので、忙しい朝や小腹が空いた時にすぐ食べられます。

具材を増やしたいときは、わかめや豆腐など、ヘルシーで食物繊維を多く含む食材を加えるのがおすすめです。

オートミールとブロッコリーのリゾット風

オートミールは水溶性食物繊維が豊富で、ダイエット中の主食として人気が高まっています。

ブロッコリーと組み合わせることで、ビタミンやミネラルも同時に摂取でき、栄養バランスの良い一品に

チーズを加えることで、コクのある味に仕上げました。

材料(1人分)

  • オートミール 30g
  • ブロッコリー 80g
  • 水 200ml
  • コンソメ顆粒 小さじ1
  • 粉チーズ 大さじ1
  • オリーブオイル 小さじ1
  • 黒こしょう 少々

作り方

  • ブロッコリーは小房に分けて、茎は薄切りにする
  • フライパンにオリーブオイルを熱し、ブロッコリーを軽く炒める
  • 水とコンソメを加えて煮立たせる
  • オートミールを加えて弱火で5分ほど煮る
  • とろみが出てきたら粉チーズを加えて混ぜる
  • 器に盛り、黒こしょうを振って完成

オートミールは腹持ちが良いので、少量でも満足感を得られるのが魅力です。

野菜を変えれば、いろいろなバリエーションを楽しめるので、飽きずに続けられるでしょう。

切り干し大根と鶏むね肉のサラダ

切り干し大根は生の大根よりも食物繊維が凝縮されているため、効率よく食物繊維を摂取できます

鶏むね肉でタンパク質も補給でき、ダイエット中に必要な栄養素をバランスよく摂れる一品。

シャキシャキとした食感が楽しく、よく噛むことで満腹中枢も刺激されます。

材料(1人分)

  • 切り干し大根 15g
  • 鶏むね肉 80g
  • きゅうり 1/2本
  • ポン酢 大さじ1
  • ごま油 小さじ1
  • 白ごま 小さじ1
  • 塩 少々

作り方

  • 切り干し大根は水で15分ほど戻し、水気を絞って食べやすい長さに切る
  • 鶏むね肉は塩を振って5分置き、沸騰した湯で茹でて冷ます
  • 鶏肉は手で細かく裂く
  • きゅうりは千切りにする
  • ボウルにすべての材料を入れ、ポン酢とごま油で和える
  • 白ごまを振って完成

このサラダは冷蔵庫で保存もきくので、作り置きおかずとしても活躍します。

運動後の栄養補給にもおすすめの一品です。

ダイエット中の食物繊維量を意識して痩せやすい体へ

ダイエット中の食物繊維量を意識して痩せやすい体へをイメージできる画像

ダイエット中の食物繊維摂取は、体重管理だけでなく、便通や満腹感、血糖値の安定にも深く関係しています。

男性21g以上、女性18g以上という目安を意識することで、脂肪がつきにくく、食べすぎも防げる体に近づけます。

食事で不足する場合は、サプリメントを活用して補うのもありです。

ただし、サプリメントだけで食物繊維を摂取すると、栄養が偏ってしまう可能性があるため、あくまで補助的な立ち位置として考えておきましょう。

今回紹介したレシピは、どれも低カロリーかつ高食物繊維なメニューばかりです。

今晩の献立に悩んでいる人は、ぜひ本記事で紹介しているレシピをご活用ください。

内容の正確性を保つため、以下の信頼できる情報源をもとに記事を作成しています。

※1:日本人の食事摂取基準(2020 年版)|厚生労働省

※2:食品成分データベース|文部科学省

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