「筋トレを頑張っているのに、なかなか体が変わらない」
「食事にも気をつけているはずなのに、筋肉がついている実感がない」
などの悩みを抱えていませんか。
もしかすると、その停滞の裏にはカタボリックという現象が関わっているかもしれません。
カタボリックとは、体が筋肉を分解してエネルギーに変えてしまう仕組みのことです。
カタボリックの状態だと、トレーニング効果が薄れてしまう可能性もあるため、放置するのは得策ではありません。
ただし、仕組みを正しく理解して対策すれば、過度に恐れる必要もないです。
この記事では、カタボリックとは何かという基本から、起こる原因、具体的な防ぎ方までをわかりやすく解説していきます。
今日からできる対策もあるので、ぜひ最後まで読んでみてください。
この記事でわかること
- カタボリックの基本知識
- カタボリックになるデメリット
- カタボリックになる原因と防ぐ方法
Contents
カタボリックとは「筋肉が減る現象」のこと

カタボリックとは、体が筋肉を分解してエネルギーに変える現象のことです。
食事から得られるエネルギーだけでは足りないとき、体は別のエネルギー源を探し始めます。
そのターゲットになるのが、筋肉を構成するタンパク質です。
カタボリックへの理解を深めるためにも、以下の内容について押さえておきましょう。
- カタボリックは体に必要な機能
- 「筋分解」「カタボる」とも呼ばれている
- アナボリックとは
それぞれ解説します。
カタボリックは体に必要な機能
カタボリックと聞くと悪者のように感じますが、体にとって欠かせない機能のひとつです。
人間の体にはホメオスタシスが備わっています。
ホメオスタシスとは、血糖値や体温を一定の範囲に保とうとする調節の仕組みのことです(※1)。
食事が摂れない状況でも脳や臓器を動かし続けるために、筋肉からエネルギーを引き出すのは生命を維持させるうえで理にかなっています。
問題はカタボリック自体ではなく、それが長時間・高頻度で続く状態のほうです。
カタボリックを敵視するよりも、「起こりすぎないようコントロールする」くらいの感覚で向き合うのがちょうどいいでしょう。

「筋分解」「カタボる」とも呼ばれている
ジムに通い始めると「筋分解」や「カタボる」といった言葉を耳にする機会が増えることでしょう。
これらはすべてカタボリックと同じ意味です。
筋肉中のタンパク質がアミノ酸へと分解され、エネルギーとして使われるという流れを、別の角度から表現しているだけです。
SNSやトレーニング系メディアでは「カタボリック」より「カタボる」のほうが浸透している印象もあります。
呼び方が違うだけで中身は同じなので、どれかひとつ覚えておけば会話にはついていけるはずです。
アナボリックとは
アナボリックとは、カタボリックとは反対に筋肉が合成される現象を指します。
トレーニングで傷ついた筋繊維を、栄養と休息によって修復・成長させていく過程がまさにアナボリックです。
筋肉を増やしたい人が目指すべき状態ともいえます。
押さえておきたいのは、カタボリックとアナボリックがシーソーのような関係にあるという点です。
片方が優勢になれば、もう片方は抑えられます。
だからこそ、食事のタイミングや栄養バランスに気を配り、アナボリック優位の時間を長くすることが大切になってきます。
カタボリックになる2つのデメリット

カタボリックが過度に進むと、体にはさまざまな悪影響が出てきます。
とくに注意したいのが以下の2つです。
- 筋肉・筋力の低下
- 基礎代謝の低下
どちらもボディメイクやダイエットの成果を大きく左右する要素なので、ここでしっかり把握しておきましょう。
カタボリックになるデメリット1.筋肉・筋力が低下する
カタボリックになると、筋肉量・筋力が減少します。
体がエネルギー不足を補うために筋肉のタンパク質を分解するわけですから、当然の結果ともいえます。
「扱えるウエイトが落ちてきた」「腕や脚が細くなった気がする」など、こうした変化を感じたら、カタボリックが進んでいるサインかもしれません。
厄介なのは、筋肉は増やすのに時間がかかるのに、減るときは早いという点です。
トレーニーが決まった時間にプロテインを飲んだり、鶏むね肉やささみを食べたりしているのは、カタボリックを防ぐ目的もあります。
もし職場でこまめにプロテインを摂取している人がいたら、それはカタボリック対策に取り組んでいるのかもしれません。
カタボリックになるデメリット2.基礎代謝が下がる
もうひとつ見逃せないのが、基礎代謝への影響です。
基礎代謝とは、何もしなくても体が消費するエネルギー量のことです。
筋肉は脂肪に比べてエネルギー消費が大きいため、カタボリックによって筋肉量が減ると基礎代謝も一緒に落ちていきます。
ここで怖いのが「痩せにくく太りやすい体質」への変化です。
食事制限で体重が減ったとしても、その内訳が筋肉の減少だった場合、リバウンドのリスクが高まります。
ダイエットの目的が脂肪を落とすことなら、カタボリックの管理は避けて通れないテーマです。
カタボリックになる4つの原因と防ぐ方法

カタボリックになる原因は主に以下の4つです。
- アミノ酸不足
- ストレスの増加
- 長時間のトレーニング
- カロリー不足
これらは、どれも日常生活やトレーニングの中で誰にでも起こりうる内容ばかりです。
それぞれの原因と具体的な対策を順番に見ていきましょう。
カタボリックになる原因と対策法1.アミノ酸不足
体内のアミノ酸が足りなくなると、カタボリックになるリスクが高まります。
アミノ酸とは、タンパク質を構成する最小単位の栄養素です。
血中のアミノ酸濃度が下がると、体は筋肉を分解してアミノ酸を取り出そうとします。
対策は、3〜4時間おきに20g以上のタンパク質を含む食事やプロテインを摂取することです。
就寝前には吸収がゆるやかなカゼインプロテインを活用するのもおすすめです。
カゼインプロテインについて詳しく知りたい人は、以下の記事も合わせて参考にしてください。
カゼインプロテインはダイエットに効果あり?ホエイ・ソイとの違いと選び方を紹介
カタボリックになる原因と対策法2.ストレスの増加
意外と見落とされがちですが、精神的なストレスもカタボリックになる引き金のひとつです。
ストレスを受けると体内でコルチゾールというホルモンが分泌されます(※2)。
コルチゾールには筋肉の分解を促進する働きがあるため、慢性的にストレスを抱えている人ほど筋肉が減りやすい状態になってしまうのです(※3)。
睡眠をしっかり確保する、休息日を設けるといった基本的なケアが、結果として筋肉を守ることにつながります。

カタボリックになる原因と対策法3.長時間のトレーニング
「たくさん鍛えたほうが筋肉は育つ」と思いがちですが、トレーニングが長時間に及ぶとカタボリックになるケースがあります。
運動中は体のエネルギー消費が激しく、糖質が枯渇すると筋肉を分解してエネルギーを作り出し始めるためです。
目安として、1回のトレーニングは60〜90分程度に収めるのが望ましいとされています。
短い時間で集中して追い込むほうが、結果として筋肉も成長します。
量より質を意識するだけで、カタボリックを防ぎながら成果を出しやすくなるでしょう。
カタボリックになる原因と対策法4.カロリー不足
カタボリックになる最もシンプルな理由が、日々の摂取カロリー不足です。
体を動かすエネルギーが足りなければ、体は筋肉を分解させてでも帳尻を合わせようとします。
ダイエット中に極端な食事制限をしている人は、とくにカタボリックになりやすいです。
減量中でも、1日の摂取カロリーを基礎代謝以下にしないことがカタボリックを防ぐ方法です。
カタボリックは気にしすぎも良くない

ここまで読んで「カタボリックが怖い」と感じた人もいるかもしれません。
ただ、気にしすぎるあまり食事や生活が窮屈になるのも考えものです。
先ほど触れたとおり、カタボリックとは体に備わった正常な機能のひとつです。
完全にゼロにすることは不可能ですし、その必要もありません。
夜寝ている間にも多少のカタボリックは起きていますが、朝食をきちんと摂ればリカバリーできます。

「神経質になりすぎて夜中にプロテインを飲むために起きる」といった極端な行動は、かえってストレスや睡眠不足を招きます。
カタボリックは正しく理解して対策すれば怖くない

カタボリックとは、体がエネルギー不足を感じたときに筋肉を分解して補おうとする現象です。
筋肉量や筋力の低下だけでなく、基礎代謝が落ちることで痩せにくい体質につながるリスクもあります。
アミノ酸不足やカロリー不足、ストレス、長時間のトレーニングが主な引き金になるため、食事の間隔やトレーニング時間の見直しが大切です。
一方で、カタボリックは体に備わった正常な機能でもあるため、神経質になりすぎる必要はありません。
3〜4時間おきのタンパク質摂取、十分な睡眠、60〜90分以内にトレーニングを終えるといった基本を守るだけで、過度なカタボリックは防げます。
完璧を目指すよりも、無理なく続けられる習慣を積み重ねていくことが、長い目で見たときに体づくりの成果につながっていくはずです。
内容の正確性を保つため、以下の信頼できる情報源をもとに記事を作成しています。