「昔はもっと痩せてたのに」「最近はちょっとしたことで疲れる」
そんな変化を感じていながらも、ハードな筋トレやランニングは正直つらいですよね。
それでも本心では、「無理せず代謝を上げて、少しでも痩せやすい体になれたら」と願っていませんか。
実は、そんな願いを叶える近道がストレッチにあります。
ストレッチは、筋肉や関節をゆるやかに動かすことで、内臓や血流、自律神経に作用します。
激しい運動をしなくても、ストレッチだけで基礎代謝を高めることは可能です。
本記事では、代謝アップに効果的なストレッチ7選と、見直したい生活習慣などをわかりやすく解説します。
運動が苦手でも、ストレッチを習慣にすることで代謝を整え、気軽に痩せ体質を目指せるヒントが詰まっているのでぜひ参考にしてください。
Contents
基礎代謝を上げるストレッチ7選
基礎代謝を上げるおすすめストレッチは以下の7つです。
- キャットアンドカウ
- チャイルドポーズ
- ハムストリングストレッチ
- ランジストレッチ
- バタフライストレッチ
- アームサークル
- ツイストストレッチ
すべて自宅で手軽にできるものばかりなので、気軽に試してみてください。
1.キャットアンドカウ
キャットアンドカウは、背骨を柔軟に動かすことで内臓機能を活性化させるストレッチです。
呼吸と連動させることで、自律神経のバランスも整えられます。
朝起きてすぐに行うと、体全体の目覚めが良くなり、1日の代謝スイッチが入りやすくなります。
- 四つん這いの姿勢になり、手は肩の真下、膝は腰の真下に置く
- 息を吸いながら背中を反らせ、顔を上に向ける(カウポーズ)
- 息を吐きながら背中を丸め、おへそを見るように顔を下げる(キャットポーズ)
- この動きを10回程度ゆっくり繰り返す
動作はゆっくり行い、呼吸を止めないことが大切です。
背骨をひとつずつ動かすイメージで、なめらかに行いましょう。
首に力を入れすぎず、自然な動きを心がけることがポイントです。
2.チャイルドポーズ
チャイルドポーズは、全身をリラックスさせながら背中と腰を伸ばすストレッチです。
内臓が圧迫されることで、消化機能が刺激され、代謝の向上につながります。
ストレス解消効果も高く、心身ともにリフレッシュできるストレッチです。
- 正座の姿勢で、両手を前に伸ばしながら上体を前に倒す
- おでこを床につけ、腕は前方に伸ばすか体の横に置く
- お尻はかかとの上に乗せたまま、背中全体を伸ばす
- この姿勢を30秒〜1分間キープする
肩の力を抜き、重力に身を任せることが重要です。
呼吸は腹式呼吸を意識し、お腹の動きを感じながら行いましょう。
膝が痛い場合は、膝の下にタオルを敷くと楽になります。
3.ハムストリングストレッチ
太ももの裏側にある大きな筋肉群を伸ばすことで、下半身の血流を促進します。
腰痛予防にも効果的なストレッチです。
- 床に座り、片足を前に伸ばし、もう片方の足は膝を曲げて足裏を太ももにつける
- 背筋を伸ばしたまま、ゆっくりと上体を前に倒していく
- 伸ばした足のつま先に向かって、両手をまっすぐ伸ばす
- 心地よく伸びを感じながら、30秒キープする
- ゆっくり元の姿勢に戻し、左右を入れ替えて同様に行う
無理に前屈しようとせず、太ももの裏側が気持ちよく伸びる位置でキープします。
背中が丸まらないよう、胸を張ることを意識しましょう。
呼吸を止めずに、吐く息で少しずつ深く倒していくのがコツです。
4.ランジストレッチ
股関節周りの柔軟性を高め、下半身の大きな筋肉を活性化させるストレッチです。
股関節は体の中心にあり、ここをほぐすことで全身の血流が改善されます。
- まっすぐ立った状態から、片足を大きく前に踏み出す
- 前足の膝を90度に曲げ、つま先より前に出ないように調整する
- 後ろ足の膝を床につける
- 両手を前足の膝の上に置き、背筋を伸ばして上体を起こす
- 腰を前に押し出すようにして、股関節を伸ばす
- そのまま30秒間キープする
- ゆっくりともとの姿勢に戻し、左右を入れ替えて同様に行う
前の膝がつま先より前に出ないよう注意しましょう。
骨盤を正面に向け、左右に傾かないようバランスを保つのがコツです。
5.バタフライストレッチ
股関節の内側を開くことで、骨盤周りの血流を促進するストレッチです。
骨盤底筋群も刺激され、内臓の働きが活発になります。
- 床に座り、両足の裏を合わせて膝を外側に開く
- かかとをできるだけ体に引き寄せる
- 背筋を伸ばし、両手で足をつかむ
- 肘を使って膝を床に向かって軽く押し、30秒キープ
無理に膝を床につけようとせず、股関節の柔軟性に合わせて調整しましょう。
上体を前に倒すと、より深くストレッチできます。
呼吸とともに少しずつ膝を下げていき、痛みを感じたら緩めましょう。
6.アームサークル
肩甲骨周りを動かすことで、褐色脂肪細胞を刺激し、代謝を活性化させます。
褐色脂肪細胞とは、脂肪をエネルギーに変えて熱を生成する特殊な脂肪細胞です。
デスクワークで固まった肩周りをほぐすこのストレッチは、血行の促進にも貢献します。
- 立った状態で、両腕を横に広げる
- 小さな円を描くように腕を回す(前回し10回)
- 徐々に円を大きくしていく
- 後ろ回しも同様に10回行う
- 最後に大きく肩を回して終了
肩の力を抜き、腕の重さを利用して自然に回します。
呼吸を止めずに、リズミカルに動かすことが重要です。
肩甲骨が動いているのを意識しながら、ゆっくりと大きく回しましょう。
7.ツイストストレッチ
体幹をねじることで内臓をマッサージし、消化機能を高めるストレッチです。
ウエスト周りの筋肉も刺激され、くびれ作りにも効果があります。
腸の動きが活発になり、便秘解消にもつながる代謝アップストレッチです。
- 床に座り、両足を前に伸ばす
- 右足を左足の外側に置き、膝を立てる
- 左肘を右膝の外側に当て、体を右にねじる
- 右手は体の後ろに置いて支える
- この姿勢を30秒キープし、反対側も同様に行う
背筋を伸ばしたまま、ゆっくりとねじることが大切です。
首だけでなく、背骨全体を使ってねじりましょう。
呼吸は止めずに、吐く息でさらに深くねじっていくと効果的です。
ストレッチ以外で基礎代謝を高める5つの習慣
ストレッチ以外で基礎代謝を高める習慣は以下の5つです。
- 腹式呼吸
- 水分を1.2L摂取する
- 食べ物で体を温める
- 腸内環境を良くする
- 入浴する
毎日の生活に少しずつ取り入れることで、体の内側から変化を実感できるでしょう。
とくに冷え性や疲れやすさを感じている人には、これらの習慣がおすすめです。
習慣1.腹式呼吸
腹式呼吸は、お腹を使って深く呼吸する方法です。
この呼吸法を続けることで、内臓の働きが活発になり、基礎代謝の向上につながります。
やり方は簡単で、鼻から息を吸いながらお腹を膨らませ、口から息を吐きながらお腹をへこませるだけです。
深い呼吸によって、体内に十分な酸素が取り込まれ、細胞の活動が活発になります。
朝起きたときや寝る前に、ストレッチとあわせて5分程度実践するのがおすすめです。
仕事の合間にも取り入れれば、リラックス効果も期待できるでしょう。
慣れてくると、自然と呼吸が深くなり、日常的に代謝が高い状態を保てるようになります。
習慣2.水分を1.2L摂取する
水分摂取は、体内の老廃物を排出し、血液の流れを良くする重要な習慣です。
厚生労働省は、人が1日に必要な水分量を2.5Lと定めています。
1.3Lは食事から摂れたり、体内で生成されたりするため、残りの1.2Lを水分摂取で補うようにしましょう(※1)。
カフェインを含む飲み物は利尿作用があるため、水分補給としては純粋な水が理想です。
習慣3.食べ物で体を温める
体を温める食材を意識的に摂ることで、代謝を高められます。
生姜やにんにく、根菜類に加え、葉物野菜や発酵食品にも体を温める作用があります。
朝食に味噌汁を飲むだけでも、体温が上がり、1日の代謝がスムーズにスタートしますよ。
とくに冬場は体が冷えやすいため、温かい食事を心がけることが重要です。
食材選びを少し工夫するだけで、自然と痩せやすい体質へと変わっていくでしょう。
習慣4.腸内環境を良くする
腸内環境を整えることは、栄養の吸収効率を高め、代謝機能の向上につながります。
善玉菌を増やすために、ヨーグルトや納豆などの発酵食品を毎日摂取しましょう。
食物繊維が豊富な野菜や海藻類も、腸の動きを活発にしてくれるのでおすすめです。
規則正しい排便習慣を作ることで、体の巡りが良くなり、基礎代謝も自然と高まっていきます。
習慣5.入浴する
湯船にゆっくり浸かることで、体温が上がり、血行を促進できます。
38〜40度のぬるめのお湯に15〜20分程度浸かるのが目安です。
シャワーだけで済ませず、できるだけ毎日湯船に浸かる習慣をつけましょう。
お風呂上がりは、体温が下がるタイミングで眠気が訪れるため、質の良い睡眠にもつながります。
入浴後に軽いストレッチを取り入れると、代謝促進や疲労回復の相乗効果も得られます。
基礎代謝とは生命維持のために必要最低限のエネルギーのこと
基礎代謝とは、呼吸や心臓の動き、体温維持など、生きていくために必要な最低限のエネルギー消費のことです。
寝ているときや座っているときでも、体は常にエネルギーを使っています。
この基礎代謝が、一日の総消費エネルギーの約60%を占めているのです(※2)。
たとえば1,800kcalを1日に消費する人であれば、1,080kcalが基礎代謝にあたります。
自分の基礎代謝を知ることで、適切な食事量や運動量の目安がわかるようになるでしょう。
男女ごとの基礎代謝量
以下の表のとおり、男性と女性では、基礎代謝量に大きな違いがあります(※3)。
男性の基礎代謝量
年齢 | 基礎代謝基準値 (kcal/kg体重/日) | 基準体重 (kg) | 基礎代謝量 (kcal/日) |
---|---|---|---|
18〜29歳 | 24.0 | 63.0 | 1,510 |
30〜49歳 | 22.3 | 68.5 | 1,530 |
50〜69歳 | 21.5 | 65.0 | 1,400 |
70歳以上 | 21.5 | 59.7 | 1,280 |
女性の基礎代謝量
年齢 | 基礎代謝基準値 (kcal/kg体重/日) | 基準体重 (kg) | 基礎代謝量 (kcal/日) |
---|---|---|---|
18〜29歳 | 22.1 | 50.6 | 1,120 |
30〜49歳 | 21.7 | 53.0 | 1,150 |
50〜69歳 | 20.7 | 53.6 | 1,110 |
70歳以上 | 20.7 | 49.0 | 1,010 |
男性の方が筋肉量が多いため、基礎代謝も高くなるのです。
実際、18〜29歳の男性の平均基礎代謝量は約1,510kcalですが、女性は約1,120kcalと、300kcalほどの差があります。
自分の年齢と性別に合った基礎代謝量を把握し、それに応じた生活習慣を心がけることが、健康のためにも大切です。
基礎代謝は何歳からでも上げられる
年齢とともに基礎代謝が下がるのは自然なことですが、「もう筋肉は増えない」「今さら運動しても意味がない」とあきらめる必要はありません。
筋肉は何歳からでも増やすことができ、結果として基礎代謝も改善できます。
実際に、60代・70代からトレーニングを始めて体の変化を実感している人もいます。
基礎代謝を上げるカギは、筋肉量を増やすことにあります。
とくに太ももやお尻などの大きな筋肉を鍛えることで、効率よく代謝を上げられるのです。
筋トレやウォーキングなどの有酸素運動を組み合わせると、代謝アップの相乗効果が期待できます。
週2〜3回・1回30分程度から無理なく始めてみてください。
基礎代謝が下がる主な原因3選
基礎代謝が下がる主な原因は以下の3つです。
- 運動不足
- 筋肉量の減少
- 加齢
原因を知ることで、適切な対策を立てられるようになります。
原因1.運動不足
体を動かさない生活が続くと、エネルギーを消費する機会が減ってしまいます。
その結果、体は省エネモードに切り替わり、基礎代謝が低下していくのです。
デスクワークが中心の人や、休日は家で過ごすことが多い人は要注意です。
WHOは、健康目的のために、週に150分以上の運動を推奨しています(※2)。
運動といっても、激しいトレーニングである必要はありません。
ウォーキングや軽いジョギング、階段の上り下りなど、日常に取り入れやすい動きから始められます。
とくに朝の時間帯に体を動かすと、一日の基礎代謝が上がりやすくなるといわれています。
原因2.筋肉量の減少
筋肉1kgあたり、一日に約13kcalものエネルギーを消費しているのです。
筋肉量が減ると、その分だけ基礎代謝も下がってしまいます。
筋肉量は20代をピークに、何もしなければ年々減少していきます。
とくに下半身の筋肉は落ちやすく、太ももやお尻の筋肉から衰えていく傾向があります。
階段を上るのがつらくなったり、椅子から立ち上がるときに手を使うようになったりしたら、筋肉量が減少しているサインかもしれません。
筋肉を維持するには、タンパク質をしっかり摂ることと、適度な運動習慣をつけることが大切です。
スクワットや腕立て伏せなど、自重(自分の体重を使った)トレーニングから始めてみましょう。
原因3.加齢
年齢を重ねると、体のさまざまな機能が低下し、基礎代謝も下がっていきます。
これは誰にでも起こる自然な変化で、避けることはできません。
加齢による基礎代謝の低下には、ホルモンバランスの変化も関係しています。
とくに成長ホルモンや甲状腺ホルモンの分泌が減ると、エネルギー消費が落ちてしまいます。
とはいえ、年齢のせいだとあきらめる必要もなく、適度な運動と栄養バランスの良い食事を心がければ、基礎代謝の低下を緩やかにできるのです。
基礎代謝を上げる3つのメリット
基礎代謝を上げるメリットは以下の3つです。
- 痩せやすい体質になる
- 冷えやむくみが改善しやすくなる
- 疲れにくい体を維持できる
これらのメリットを知ることで、代謝アップへのモチベーションも高まるはずです。
メリット1.痩せやすい体質になる
基礎代謝が上がると、何もしていないときでも消費カロリーが増えるため、痩せやすい体質になります。
仮に、基礎代謝を100kcal上げるだけでも、月間で3,000kcalの差が生まれるのです。
これは、体脂肪約400gに相当するカロリー量です。
基礎代謝が高い体は、まさに「燃費の良い体」といえます。
メリット2.冷え性が改善しやすくなる
基礎代謝が上がると、体内の血流が良くなります。
血液の流れがスムーズになることで、手足の先まで温かい血液が届きやすくなるのです。
その結果、冷え性の改善が期待できます。
メリット3.疲れにくい体を維持できる
基礎代謝が高い体は、エネルギーを効率よく作り出せます。
食べ物から得た栄養を、スムーズにエネルギーに変換できるため、活動に必要な力が常に供給されるのです。
その結果、疲れを感じにくくなります。
疲労物質の分解も早くなるため、運動後の回復が早くなる効果も期待できます。
基礎代謝が低いことで生じる3つのデメリット
基礎代謝が低いことで生じるデメリットは主に以下の3つです。
- 太りやすく痩せにくい体になる
- 冷え性や便秘を招きやすい
- 疲労が続きやすい
基礎代謝が低下すると、体にさまざまな不調が現れやすくなります。
単に体重が増えやすくなるだけでなく、日常生活の質が下がってしまうこともあるのです。
デメリット1.太りやすく痩せにくい体になる
基礎代謝が低いと、同じ量を食べても消費できるエネルギーが少なくなります。
余ったエネルギーは脂肪として蓄積されるため、以前と同じ食生活でも太りやすくなるのです。
ダイエットをしても思うように体重が減らないのも、基礎代謝の低下が原因かもしれません。
デメリット2.冷え性や便秘を招きやすい
基礎代謝が低下すると、体温を維持する力が弱まります。
体内で作られる熱の量が少なくなるため、手足の先が冷たくなりやすいのです。
とくに女性は筋肉量が少ないため、冷え性に悩む人が多い傾向にあります。
血流が悪くなることで、内臓の働きも低下。
腸の動きが鈍くなると、便秘になりやすくなるのです。
冷えと便秘は、それぞれがほかの不調を引き起こす原因にもなります。
デメリット3.疲労が続きやすい
基礎代謝が低いと、エネルギーを作り出す力が弱くなっています。
食べ物から得た栄養を効率よくエネルギーに変換できないため、疲れを感じやすくなるのです。
朝起きても疲れが取れていない、午後になると眠くなるといった症状が現れることもあります。
週末に休んでも回復しきれず、慢性的な疲労感に悩まされることもあるでしょう。
基礎代謝を上げるストレッチで無理なく痩せ体質を目指そう
ストレッチは筋肉をゆるめるだけでなく、血流を改善し、代謝アップにも貢献します。
とくに股関節周りや体幹を動かすストレッチは、内臓機能や自律神経の働きをサポートし、効率的に代謝を高める手段です。
また、腹式呼吸や水分補給・入浴などの生活習慣を整えることで、内側からの体質改善も目指せます。
代謝が高まれば、痩せやすく疲れにくい体に近づけるだけでなく、冷えや便秘などの不調も改善しやすくなります。
加齢による代謝の低下も、適切なストレッチと生活習慣の見直しでカバー可能です。
本記事で紹介したストレッチや習慣は日々の生活に無理なく取り入れられる方法ばかりなので、まずは今日から1つ実践してみてはいかがでしょうか。
内容の正確性を保つため、以下の信頼できる情報源をもとに記事を作成しています。